こんばんは山科です。
さてさて、前回前々回とてきとうに芝居とは関係ない話題でお茶をにごしてきましたが
今回はちゃんと芝居の話をしようと思います。
私は主宰と脚本と役者とみっつ兼任しています。
公演をつくる時その中で一番重要なやくまわりは、私の場合は脚本です。
なのでどんなかんじで脚本を書くのかという話を書いてみます。
茶番主義!は各々やりたいことを自分の仕事の中で実践してみられる場となるのを旨としていますが、脚本はその芯となり枷にもなります。
数か月間の準備期間、メンバーの活動の土台となったり束縛になったりするわけです。
劇は本選びが8割とどこかで小耳にはさんだことがありますが
脚本が面白い劇が面白くなることはあっても脚本がつまらない劇が面白くなるのはなかなか厳しいでしょう。
いいかんじに仕上がったフライヤーやらセットやら衣装やらせっかくセリフを覚えた役者やらがむなしく漂うばかりです。
責任重大です。地獄です。
今回の「不幸の星」にも、責任が重いあまり耐えられなくて大いに困る人物が登場します。
そういう時に取れる選択肢は、非常にシンプルなら2種類で、
逃げるか立ち向かうかどちらかです。
で、まあそこはさすがに後者をとるわけです。
〆切などを横目で見ながら1,2か月かけてじわじわ書いていきます。
だいたいいつもは
①ネタだし→②資料読み→③ ①と②の繰り返し→④書く→⑤つまる→⑥ねかせる→⑦書く→⑧完成
①ネタだしの紙。 脚本に出てこない部分の途中経過や台詞の断片や資料のメモなどします。大半が読み返すことなく終わります。の手順で書いていき、③と④~⑥を1週間スパンで何度か繰り返して完成にこぎつけます。
ところが今回はどこで間違えたか①~⑥を数日置きに全部同時に繰り返すという
非常に回りくどい状態に陥ってしまいました。
とっても大変でした。地獄です。
しかしお寺に置いてある地獄絵図とか怖いながら見入ってしまうように
地獄は面白いです。
それから稽古は地獄ではなくだいたい10割で快感です。
別の人間になろうと真剣に考えられるのは楽しいし、他人に自分の書いた文章を読んでもらうと気付いていなかった解釈に気づいたりします。
あとやっぱり本番は最高です。
なにごとも人に見られてナンボだと思います。
早く本番がやりたいです。
それからしばらくぺろんぺろんに休んだらまた新しい地獄に行きたいです。
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