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CHABANISM!BLOG

劇団茶番主義!(ちゃばにずむ!)のブログ。 次回公演は2016年6月3〜5日「異国の心臓−反芻−」@中野スタジオあくとれ            ★HP http://chabanism.chakin.com/ ★twitter @chabanism2013

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恐怖のパクパク

さっき肩甲骨のあたりを蚊に刺されました。山科です。

稽古をしていると、自分で書いた脚本なのに
「あ!このセリフはこんな意味があったんだ!」と気がつく瞬間があります。

いわゆる「作者の意図」なんてたよりないもので
AのシーンからBのシーンへ続く過程のつなぎとして書いたところが
話の核心を象徴する重要なシーンになっていることもしばしばです。

ところでみなさん「ポビーとディンガン」というお話をご存知でしょうか。
ベン・ライスというイギリス人の作家が書いた小説です。
オーストラリアにあるオパール鉱山の街・ライトニングリッジに住む兄妹の話です。
妹のケリーアンには架空の友達「ポビー」と「ディンガン」がいて、
ケリーアンはこの2人と家族以外には心を開けません。
が、あるきっかけでポビーとディンガンが行方不明になってしまい
2人を探し出すために兄が色々と手を尽くす、という話です。

あらすじはまったく似ていませんが、モチーフとして明日はparadiseの下敷きになっています。

小学生の時図書室でみつけて読んだ本。
ファンタジーじゃないけれど日常の中に不思議なことが当然のように存在する、
みたいなシュールさがたまらなくて当時一人で大ヒットしました。

今度はオパール鉱山の話にしようと思ってから読み返してみると
小学生のときにはオパールの輝きやオーストラリアの太陽やケリーアンの素敵さに気を取られて
気がつかなかった話の意図のようなものが見えてきて、新しい別の小説を読んだ気分でした。

それはそれで楽しい読み方なんですが、やっぱり最初に読んだ時のキラキラ感への未練が残ります。
大人になったから純粋な読みができなくなったのかと思いましたが、それよりはむしろ
約10年の読み返さなかった期間を経て、自分の中の物語として消化されきってしまい
「どこかで起こった素敵な話」から「わたしの話」に変わった感覚があります。

そんなわけでモチーフにしましたといいやすくなりました。
新しい脚本を書くときに、映画や小説や音楽や漫画や論文やらを
色々なところから集めてきて噛み砕いて参考にしていきます。
誰でもそうだと思いますが、それらを見て、聴いて、読んでいる時
ちゃんと噛み砕ききれているか、パクリになっていないか、という不安はいつも付き纏います。
でも「ポビーと〜」に関してはもう大丈夫。安心して人に勧められます。

ちなみにタイトルの「明日はparadise」は野菜のアスパラガスのパクリです。
スーパーでアスパラガスを買っている時
「アスパラって伸ばすと明日はパラダイスだな……」
と思って思いつきました。

長くなったのでこのへんで閉じます。
最後にSHAKALABBITSが「ポビーとディンガン」という曲を作っていてうれしかったので貼っておきます。



やましな

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