忍者ブログ

CHABANISM!BLOG

劇団茶番主義!(ちゃばにずむ!)のブログ。 次回公演は2016年6月3〜5日「異国の心臓−反芻−」@中野スタジオあくとれ            ★HP http://chabanism.chakin.com/ ★twitter @chabanism2013

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

コメント

現在、新しいコメントを受け付けない設定になっています。

不幸の星座

今日9月19日の夜は十五夜でございます。
きっと皆さんススキを飾ったり(不幸な人はススキで手を切ったり)、団子を食べたり(不幸な人は団子を喉に詰まらせたり)していることでしょう。
幸い横浜の天気は晴れており、あまり星の見えない都会の空にも月が美しく輝いております。


さて、今回の演目は『不幸の星』ということでございますので、まるまると太った月を見るついでに不幸な星を探すつもりでしたが、物語付きの星座という奴はだいたい不幸だということに気づきました。不幸の星座なんかありすぎて、星座は不幸といった方が正しいほどでございます。


今見える星座の中でもとりわけ不幸な星座、へびつかい座の話でもしましょうか。

こ のヘビつかいのおじさんは名を「アスクレピオス」と言いまして、その出生から気の毒でございます。神のアポロンと人間であるコロニスは遠距離恋愛をしてい たのですが、二人の通信手段であったカラスが道草食って遅れた言い訳に「コロニスが浮気していた」などと言ってしまいます。
これを聞いたアポロンは子を宿していたコロニスを殺してしまうのですが、そのとき何とか助け出された赤子こそ、このアスクレピオスその人であります。
このアスクレピオスはその後、ケンタウロスに育てられ医学を学ぶのですが、ついに蘇生術すら習得してしまいます。しかし、そのことに怒った冥王ハデスは、ゼウスに彼を殺させるのでありました。


神話には事細かに心理描写がないため、想像を膨らませられるのですが、きっと彼が蘇生術を使えるようになったのは、単に腕が良かったからというだけでなく、母親を蘇らせたかったのではないでしょうか?医学を学んだ結果習得したのではなく、はなから蘇生させることを自分の最大の目標に医学を学び生きてきたのでしょう。
そう考えると禁断の技とは言え、彼は目標であった蘇生術を習得したとたん殺されるわけですから、なおのこと気の毒であります。


今では星座として親しまれていますが、気の毒な彼の頭の部分に相当するきら星の名は「ラス・アルハゲ

つくづく不幸な星座の話でありました。

拍手[0回]

PR

コメント

お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

プロフィール

HN:
chabanism!
性別:
非公開

P R